財政健全化判断比率を公表します

2023年9月15日

 美幌町は現在のところ健全団体に位置しますが、地方においてはコロナ禍からの社会経済活動の正常化が進みつつあり、緩やかな持ち直しが続いている一方、世界的なエネルギー・食料価格の高騰や欧米各国の金融引き締め等による世界的な景気後退懸念など、取り巻く環境は厳しさを増しています。

 美幌町においても町税等の収入が伸び悩む中で、人口減少を背景とした地方交付税の減少、高齢社会のさらなる進展による社会保障費等の義務的経費の増加及び老朽化などによる複数の公共施設の整備、さらには不安定な世界情勢の影響によるエネルギー価格上昇及び物価高騰による諸経費の増加などにより、今後も厳しい財政状況が続くものと予想されます。

 これらの状況を踏まえながら、令和4年度に策定した「第3次美幌町財政運営計画」を柱に一層の健全な財政運営に努めてまいります。

 地方公共団体の財政の健全化に関する法律(健全化法)は、平成19年6月に地方自治体の財政状況を判断するために成立し、平成21年4月から施行されました。
 これにより、「健全化判断比率」及び「資金不足比率」を算定し、監査委員の審査を受けて議会に報告するとともに町民の皆さまに公表することが義務付けられました。

 

美幌町の財政健全化判断比率は?  

 令和4年度決算をもとに算定した結果、次のとおりとなりました。

財政健全化判断比率(単位:%)

指  標

R4比率

R3比率

R2比率

H31比率

H30比率

H29比率

早期健全化基準

財政再生基準

(1)実質赤字比率   14.03 20.00
(2)連結実質赤字比率   19.03 30.00
(3)実質公債費比率 6.9 6.3 7.4 8.6 8.8 8.7 25.0 35.0
(4)将来負担比率     350.0

 

 (1)実質赤字比率、(2)連結実質赤字比率及び(4)将来負担比率は黒字となるため数値がありません。
 (3)実質公債費比率は基準を下回っています。 

 

健全化判断比率とは?

 健全化法に定めている財政指標のことで、「(1)実質赤字比率」、「(2)連結実質赤字比率」、「(3)実質公債費比率」、「(4)将来負担比率」の4つがあります。全国の地方自治体がこれら4つの比率に応じて「健全団体」、「早期健全化団体」、「財政再生団体」の3段階に分けられます。4つの比率のうち、どれかひとつでも基準を超えると早期健全化団体に転落してしまうことになります。

 

美幌町の資金不足比率は?

 令和4年度決算に基づく資金不足比率を算定した結果、公共下水道特別会計において資金不足が発生しました。

 なお、今回の資金不足については、令和5年度より地方公営企業法を適用した公共下水道事業会計へ移行するための決算処理時に発生したものであり、既に解消されています。

 美幌町の資金不足比率 (単位 : %) 

指  標R4比率R3比率R2比率H31比率H30比率H29比率

経営健全化基準

水道事業会計   20.0
病院事業会計   20.0
公共下水道特別会計 1.4   20.0
個別排水処理特別会計   20.0
 

資金不足比率とは?

 公営企業会計の資金不足額の事業規模に対する比率のことで、健全化法において健全化判断比率とともに定められています。資金不足比率は公営企業会計ごとに算定しますが、この比率が基準を超えると経営健全化団体となります。

 

 

用語の説明

【実質赤字比率
一般会計の実質赤字が標準財政規模に占める割合
 
【連結実質赤字比率
全会計の実質赤字が標準財政規模に占める割合
 
【実質公債費比率
一般会計等が負担する公債費(借金の支払い)が標準財政規模に占める割合
 
【標準財政規模
町税や地方交付税など地方公共団体が自由に使える財源の標準的な規模
 
【将来負担比率
一般会計などが現在背負っている借金から貯金(基金)等を差し引いたものが標準財政規模に占める割合
 
【早期健全化団体
破たんの一歩手前の状況で早期に財政の立て直しを実現しなければならない団体のことです。財政健全化に向けた計画を策定し、財政再生団体にならないよう厳しい対応が求められます。
 
【財政再生団体
いわゆる“赤字再建団体”で破たん状態に陥った団体のことです。国の管理下に置かれ、増税や住民サービスの低下が現実のものとなる可能性が高いと考えられます。
 
【経営健全化団体
破たん一歩手前の状況で、早期に経営の立て直しを実現しなければならない公営企業のことです。経営健全化計画の策定が義務付けされることから、料金の値上げなどの可能性が高くなります。

 

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