コレクション

2019年1月21日

 美幌博物館では、考古学資料、自然史資料(植物・昆虫・脊椎動物)、生活用品、美術作品などの収集・保存を行っています。それぞれの資料は、データベース化を図り、多くの方に活用して頂けるようにしています。

 

考古学資料

 考古学資料は郷土資料館[1979(昭和54)年~1987(昭和62)年]から美幌町内外で収集され、近年では町内の開発行為に伴い発掘調査で収集されてきました。その数は数万点にもなり、オホーツク地域の先史時代の様相をうかがい知ることができます。特に町内の元町地区に立地する遺跡からは、発掘調査によって旧石器時代~擦文文化期にかけての多種多様な資料が得られており、北海道内外の大学の調査研究においても活用されています。

 

 元町2遺跡の擦文土器.jpg

 

自然史資料

 

自然史資料については、以下より検索が可能です。
http://science-net.kahaku.go.jp?dic=BIHM

 

 

 

植物

 2,000点あまりの維管束植物と、数は少ないながらもコケ植物と地衣類を収蔵しています。美幌町で採集されたものをメインに、網走市や津別町などオホーツク地方の市町村、中には北千島のものがあります。
阿寒国立公園内にある美幌峠や、美幌町指定文化財 ベニバナヤマシャクヤク自生地周辺の標本も多数あり、年月による植生の変化を知る手がかりにもなっています。

 

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美幌峠が和名の由来となった トウゲオトギリ                              

 

 

昆虫

 コウチュウ目、トンボ目、チョウ目、ハチ目、バッタ目を中心とした7,000点を超える展翅・展足標本等を収蔵しています。実際に生息している種数・個体数ともに膨大であり、美幌町内の全ての昆虫相を把握するためには、まだまだ時間が必要です。開館当初より、学芸協力員と共に、美幌町内昆虫相の解明に向けた調査を継続して実施しています。特に、湿地等の水辺環境に生息する昆虫相の調査、およびその標本収集に力を入れています。

 

キタオオルリオサムシ.jpg 

キタオオルリオサムシ (2階ロビーで展示中)

 

 

脊椎動物 

  淡水魚類、両生爬虫類、鳥類、哺乳類を収蔵し、その大部分は、北海道産淡水魚類標本が占めます。その数は20,000点を越え、なかでも北海道大学(後藤 晃先生)や愛媛大学(水野信彦先生)より寄贈された198(昭和55)年代の北海道産淡水魚類標本からは、高度経済成長期前の淡水魚類相を知ることができます。また、当館学芸員が2008(平成20)年以降に実施している道東地域における淡水魚類調査の標本は、DNA分析にも活用できます。さらに、豊富な交連骨格も収蔵しています。

 

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イトウの全身骨格 

 

 

生活用品

 美幌町は、戸長役場が設置された1887(明治20)年以降、移住者が増加し、大きな発展をとげました。町が発展していく中で、そこで暮らした人々の生活の様子を知るうえで欠かせない明治?昭和にかけてのものを中心に農業や林業、衣食住に関わる民俗資料など約5,000点が保管されています。資料の一部は、子どもたちの体験学習の教材としても活用されています。

 

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戸長任命書

 

 

 美術作品

 美術資料の内容は、美幌町出身のコレクターから寄贈された美術作品と、美幌町にゆかりのある作家ご本人やご家族から寄贈を受けた美術作品・関連資料です。美術作品は、2016年9月現在、2219点にのぼります。
収蔵する作品の大多数は、近代以降に制作されたもので、美幌町における美術の展開や、現在に至るまでの国内外の様々な美術の動向について知ることができます。また、絵画(油彩・日本画・パステル等)や版画(石版画、銅版画)、彫刻(ブロンズ、FRP等)といった、多岐に渡る表現方法で制作されており、さまざまな制作技法・材料について、博物館で実際の作品を通して学ぶことができます。
 

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お問い合わせ

博物館課
電話:0152-72-2160
ファクシミリ:0152-72-2162