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医療安全は、医療の質にも関わる重大な課題であり、事故のない安全な医療を提供するためには、職種や診療科単位で追及する医療の質だけではなく、医療の受け手である患者さんの視点を含めた「病院全体」として取り組む必要があります。
このため、平成12年10月に、医療事故を防止し医療の質を保証することを目標として院内に「医療事故対策委員会」並びに「リスクマネジメント部会」が設置され、リスクマネジメントマニュアルを整備してきました。
平成14年度には、「リスクマネジメント部会」を「医療安全管理部会」へと改名し、平成26年に現在の「医療安全管理室」が病院組織に位置づけられました。
職員一人ひとりが、医療行為は患者さんの身体・生命の危機に直結するという意識を常に持ち、患者さんを第一に考えて、安全な医療を提供できるよう、安全管理体制の確立と安全な医療の徹底を目的に活動しています。
当院ではチーム医療としての「栄養サポートチーム(Nutrition Support Team)」を平成18年に設置し、患者様の栄養管理に強く関わっています。
低栄養・過栄養・摂食機能低下等の栄養状態を判定し、その患者様にもっともふさわしい栄養療法の支援を行い、治療効果をあげ、早期の回復、退院および社会復帰を目指すのが栄養サポートチーム(NST)です。
栄養サポートチームには、医師、看護師、薬剤師、臨床検査技師、放射線技師、理学療法士、管理栄養士、事務職と、ほぼ全職種がメンバーとして参加し活動しています。
当院は、平成19年2月から日本静脈経腸栄養学会(JSPEN)のNST稼働施設認定を受け、同年9月からは日本栄養療法推進協議会(JCNT)の施設認定も受けています。また、平成22年2月にはNST専門療法士として栄養士1名、看護師2名が認定され、患者様の栄養管理を名実ともにサポートしています。
※ NST専門療法士とは、日本静脈経腸栄養学会の定める所定条件を満たし、資格審査によって認定された栄養士、薬剤師、看護師、臨床検査技師などの呼称であり、主に経静脈栄養・経腸栄養での臨床栄養学を基にした栄養管理を実践できる者です。
具体的な活動業務は以下のようになっています。
院内感染対策委員会は、平成8年に発足し、委員長に病院長、副委員長兼院内感染対策チーム(ICT)の長に病院長が指名する医師をトップに置き、総看護師長、外来師長、各病棟看護師長、各外来看護師、薬局長、放射線科長、検査科長、リハビリ科長、管理栄養士、事務職員等からなり、一部の委員はICTも兼務しています。
当委員会では、月1回の定例委員会以外に、インフルエンザ、ノロウイルス、MRSA、麻疹、食中毒など各種感染症発生時に、状況に応じ臨時委員会を開き、院内の感染防止対策について協議し、対策決定事項を院内全職場職員に伝えるとともに、全ての職場で感染防止に取り組むよう働きかけています。
その他、院内感染防止対策マニュアル作成や更新、感染防止対策に関する情報提供、感染対策院内学習会開催などを業務とし、院内における種々の感染源から患者様の安全と感染防止、院内職員の健康管理と感染防止教育などの啓蒙活動も行っています。
院内感染対策チーム(ICT)では、週1回ラウンド実施により、院内感染予防対策の実施状況の把握、指導を行っているほか、年4回の北見赤十字病院との合同カンファレンスに参加しています。
平成14年4月に広報委員会を設置し、現在に至るまで広報誌「一期一会」を発行し、院内情報の発信を続けています。
院内の最新情報、地域の皆さまの健康に関する記事、知ってほしい情報の公開を目的に、年4回のペースで発行を続けており、内年2回は町内ご家庭に総集編としてお届けしています。
皆様に気楽に読んでいただけるよう、なるべく堅くならない内容を心がけながら編集していますので是非覧ください。
また、インターネットでアクセス可能な方はいつでもご覧いただけるよう、当ホームページ内に広報誌のコーナーを設けており、バックナンバーも閲覧可能です。
当委員会は、褥瘡発生ゼロを目標に平成14年4月に設置され、医師、管理栄養士、看護師、看護補助者が参加し、患者さまのケアを行っています。
現在、毎月委員会、褥瘡回診を開催し、褥瘡及び外科的創部に対する治療方針の決定・全職員への啓蒙、学習会の開催などその活動は多岐にわたっています。
平成23年3月より、医師を含む各部門からの委員で構成された「経営改善検討委員会」を設置し、経営改善に関する検討を行っています。
安全な職場づくりと職員の健康管理が主な役割となっており、職員の健康診断や公務災害(労災事故)の防止等のほか、わかりやすい院内表示など病院を利用される方々のサービス向上につながる内容も検討されています。