コンパクトなまちづくり計画の町民説明会を開催しました

2023年12月12日

 

 まちでは、将来の人口減少や空き家問題、集中豪雨による災害の激甚化などを見据えたコンパクトなまちづくり計画(将来の美幌町のあるべき地図)を策定しています。(都市計画マスタープランと立地適正化計画)

 この計画は、都市計画審議会など、広く意見を聴きながら計画の完成を目指すため、これまでの経過や将来像などをご説明させていただきました。このページでは、その概要を報告させていただきます。

 

美幌町全景(春).jpg

 

開催日時

 令和5年12月7日 (木) 午後6時30分~午後7時30分

 

開催場所

  美幌町役場 第1会議室

 

参加人数

  35人(報道含む)

 

説明の概要

・今後の人口減少と少子高齢化を見据え、美幌町が皆様にとって住みやすい、住み続けたいまちであるために、市街地の更なるコンパクト化を目指す必要があり、現在の都市計画マスタープランの見直しと新たに立地適正化計画を策定することになりました。(令和4年度から策定業務に着手)

目的.jpg

 

 

 

・市街地形成のこれまでの経過として、昭和40年代の市街地と比較すると、市街地は2倍以上に広がった一方で、人口は7,000人程度減少し、空き家が多く発生しています。

市街地の拡大.jpg

(赤線:旧JR相生線、青線:S43都市計画用途地域境→現在まで東西に用途地域が広がりました) 

 

 

・近年増加しているまちなかの空き家は、買い物環境の空白地域に多く発生する傾向にあります。

買い物環境と空き家.jpg

 

 

・大雨洪水による浸水リスクの高い地域は、国道39号線よりも北側に多い傾向にあります。

 (網走川と美幌川の合流点付近は特に高い)

洪水による浸水リスク.jpg

 

 

・都市計画における土地利用のあり方の見直しは、商店街沿線において指定されている準防火地域の指定の規制緩和等を検討します。

・立地適正化計画におけるコンパクト化の手段として、市街地の中に(居住・都市機能)誘導区域を設定し、誘導施策とセットで計画の推進を図ります。今回提示させていただいたのは、(居住・都市機能)誘導区域であり、来年度に誘導施策を検討し、計画書の完成を目指します。

誘導区域と誘導施策.jpg

 

 

・誘導区域の設定は、国土交通省で定める手引きにより、生活利便性、交通アクセス性、災害リスク等を鑑みて設定します。

誘導区域.jpg

 

 

 

説明資料(上記の詳細版になります)

   コンパクトなまちづくり計画説明資料.pdf(5MB) 

 

主なご意見やご質問

計画策定に関すること

【質問】

 20年後の人口、人口構成の想定とは?

【回答】

 令和27年の人口予測は11,848人、うち生産年齢人口は5,155人となるため、現在が約1万人から半減する予測。一方、高齢者人口は5,704人で微減のため、生産年齢人口の減少幅が特に大きい。

 人口予測.jpg

 

【質問】

 現行の都市計画マスタープランをどう分析しているか?一般的には、現行計画の何かが不足しているため、新しい計画を立てる流れである。また、今年3月に公表された総合計画基本計画との整合(市街地整備施策の低評価)も確認したい。将来人口12,000人は昭和2年、市街地規模は現在の4分の1程度とすると、計画を実現するのは相当至難の業と感じる。

【回答】

 都市計画マスタープランは、人口が増加していく中で、土地・建物の規制を行うもの。よって、今後の更なる人口減少、少子高齢化にマスタープランだけでは、十分効果が発揮できないため、立地適正化計画というコンパクト化計画により、都市計画マスタープランの絞り込みを行う。20年という計画期間であり長期計画であるが故、総合計画と比較して、普遍的性質がある。現在の美幌町の街並みに課題があるため、新計画の策定を基に、街並み形成のあり方を見直す必要があるため、総合計画の自己評価から、今後の2つの計画策定、計画実行に繋げていきたい。

総合計画.jpg

(第6期美幌町総合計画基本計画(中期)の評価)

 

 

【質問】

 人口が半減することは衝撃だった。デメリットとして、財政的にどこを削らないといけないか?例えば、除雪や郊外の道路を削るなど、どこに影響が出るのか分析してほしい。

【回答】

 人口減少したときのデメリットとして、道路工事などのインフラ整備に留まらず、社会保障含めた行政サービスが、一定程度しか実施できないなどの可能性は十分あり得る。そうなれば、税や施設使用料などの住民負担が増えることが懸念されるため、コンパクト化できることは進め、美幌町をより住みやすくしていきたい。

 

 

 

コンパクトなまちづくりに関すること 

【意見】

 過去は町の中心に中核施設があったから、皆が平均に買い物できたが、今は病院含めてバラバラにある。高齢者も多く、公共交通機関を使わないと行けない方も多い。令和27年の人口が11,000人、うち生産年齢人口が5,000人ならば、将来を見据え、更に集約したまちづくりを考える必要がある。まちづくりにおいて、我々が一番安心して生活できる条件は、医療と買い物である。建物を建てる以前の計画としての役割に加え、企業誘致・企業指導における行政・商工会議所のそれぞれの役割分担の上、中心となる拠点をしっかり創る必要がある。

 【回答】 

 令和4年に町民2,000人を抽出し、アンケートを行った結果、第1に重要視されていることは、日常の買い物環境である。本町は、日用品(食料品)の町内購買率はほぼ100%で、他町との比較でもそこは強みと捉え、今後も大切にしていきたい。また、商業施設と空き家の分布図は庁内でも共有している。官民連携の事例として、津別町の図書館とスーパーの複合施設整備があり、今後の施設整備の一案と考えている。企業アンケートの結果と今後の公共施設整備は、この図を十分に意識すべきと考えている。

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(令和4年度に実施したまちづくりアンケート結果)

 

 

【意見】 

 都市機能誘導地域の中心拠点と生活交流拠点に、多くの商店街が含まれたことにほっとしている。また、一部外れている商店街もあるが、準防火地域の見直しにより、住宅が建ちやすくなって、人が集まるなら、それも良いと思う。商店街は、大型店とは違い、人の距離が近く、人の集まる場所としての役割があり、例えば津別町の図書館含めた複合施設のようなものが、役場が北2丁目にあることから、その近くに立地することや、施設の機能として、交流スペース、食堂、地域野菜の直売所、ラジオ配信ができるような情報発信拠点に加えて、大きな駐車場と併せ、ビールパーティなどのイベントスペースが、中心市街地にできたら良いと思い、商店街としても一緒に頑張っていきたい。

 【回答】 

 誘導区域ごとの価値を、いかに上げていくかという視点をお互いに持つ必要がある。買い物環境と空き家の関係性のとおり、行政単体の公共施設整備で留まることなく、商店街、行政としてそれぞれできることを、しっかり協議しながら、より良いものが創りあげられたらと考える。 

 

【質問】 

 空き家について、仲町、元町は、不動産事業者の看板がたくさん見受けられる。建物の持ち主は、役場で把握できているのか?また、郊外に住んでいるお年寄りの自宅処理のお手伝いなど、一歩踏み込んだ空き家対策は、何か考えられるか?

【回答】 

 空き家情報は、問い合わせがあれば持ち主に対して連絡することのほか、納税通知書送付時に、特に危険度の高い空き家のオーナーへ、空き家対策のパンフレットを同封させていただくなどの対策は行っている。

 郊外に住む高齢者の件は、都市計画審議会の空き家利活用策の意見として、夏と冬でうまくローテーションできる仕組みなどの提案があった。一つの手法で、全ての空き家問題は解決しないため、色々なアイデアを募り、空き家対策担当部署と連携した取り組みを推進したい。他には、金融機関で自治体と連携した空家相談事業の取組事例もあることから、こうした民間事業者との連携を逃すことなく、官民連携の取り組みを一層進めていきたい。

空き家対策.jpg

(美幌町空き家対策のパンフレット)

  

その他

 自治会や各種団体にてご利用いただける「 まち育出前講座 」のメニューに登録しましたので、ご利用いただけますと幸いです。

 

 美幌町の都市計画全体を紹介するページは こちら からご覧いただけます。

 また、令和4年度からの都市計画の見直しに関する取組を紹介するページは こちら からご覧いただけます。

 

お問い合わせ

建設課
都市整備グループ
電話:77-6551
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